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避けては通れない!輸入するときの食品衛生法検査について

みなさん、こんにちは!ふみです。最近は梅雨らしい天気が続いていますね😊人間は憂鬱でも植物にとっては恵みの雨🍬日本人の大好きなお米も梅雨のおかげもあり成長しているとのことです😊梅雨の時期はささっとブログでも書いて過ごしましょう。

 

 

食品衛生法検査って?

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みなさん、海外から輸入するときに検査をしなければ日本に輸入できないものがあるものをご存知でしょうか😊それはズバリ「食品」です!人が口にするものって何が入っているのかこれは食べていいものなのか気になりますよね。実際に摂取することで体に影響をすぐ受ける「食品」に関してはとってもシビアで必ず原産国、衛生面、輸入して良い基準をクリアしているかなど調べて、初めて輸入許可が降りるのです。日本の国内食料自給率はかなり低く輸入に頼っていることもあり、海外からの食品の受け入れはとても多いので毎日毎日大変そうですよね😅

それで実はこれ、食品だけに留まらず食器具や乳幼児のおもちゃ(対象年齢6 歳未満)も検査対象なんです。食器具は食品が器具に触れるから検査する必要があるってなんとなくわかりますが乳幼児の玩具がどうして検査対象かわかりますか😊それは赤ちゃんの行動を見ていればすぐに分かります。赤ちゃんってなんでもかんでもものを口の中に入れて舐めていますよね。赤ちゃんは舌の感覚でものごとを把握しています。これは硬いものなのかな柔らかいものかな〜なんて思いながら、体全体でものを感じているみたいなのです😊すごいですよね!これで理由はわかりましたね。赤ちゃんが舐めても体に悪い影響がないかを確認してからでないと輸入ができないのです。

うちの会社は食品輸入は行なっておりません。なので今回はこのおもちゃの検査についてお話しいたします😊

 

 

検査項目

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じゃあどんな検査をするの?ということでまとめてみました😊検査方法はそのおもちゃの特性や素材によって検査項目が違いますので、例えばふかふかで柔らかいポリウレタンという素材でできたおもちゃ「スクイーズ」や「にぎにぎ」なんて言ったりするやつを代表として挙げましょう😊

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参考 : http://e2kikaku.ocnk.net/product/1070 

これですね。触っていてとても気持ちいい〜。この試験項目は3つでそれぞれ以下のような試験を行います。

1、色落ちの検査

まずは色落ちの検査。赤ちゃんはなんでも舐めます。なので舐めたくらいで色落ちしてしまっては、舐めた際に悪い成分を摂取してしまう可能性があります。著しく体に害のあるものであればなおさら怖いですね😨検査のやり方としては40℃のお湯に10分ほど検体を浸けて、色が溶出してなければ合格です😊

 

2、フタル酸の検査

スクイーズが柔らかいのは可塑剤(かそざい)という素材を入れることにより柔らかくなるのですが、この可塑剤にはなんと人体に危険な物質であるフタル酸というものが含まれています。この素材には発がん性物質などがあると研究で出ており基準以上のフラル酸があるおもちゃは不合格となっています。(※一部、人体には影響がないのではという研究も出ていますが、今も検査項目に含まれています。)

3、塗膜の検査

塗膜というのは塗料の膜です。おもちゃの表面にある塗料を削って試験を行います。この試験はカドミウム、ヒ素、鉛の3つが基準値以上検出されないか確認します!

 

以上、それぞれ問題なければ、合格レポートをもらって検査は無事終了です。 他にもプラスチックやナイロンなど素材や用途によっても検査項目増えたりと変わってきますので是非是非参考にしてみてください😊

ちなみに今では有害物質を排除しましょう運動が世界的に推進されてきていますので、最近は試験に落ちることはほぼありません。ただ貿易をされる方で試験や素材、このおもちゃは試験に受かるかな?など気になる方は工場に直接のこの検査に触れて確かめて見たらいいと思います😊この試験受かるような素材を使用してますか?などガンガン聞いちゃいましょう!(大抵、はい大丈夫です。って答えるから見極めも重要!笑)

 

 

いろいろな検査機関

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よーし!いろいろと聞いたし、いざ検査を受けよう!と思い立っても機関はどこでもいいのかと言われるとそういうわけにはいきません。厚生省が認めた機関の試験を行い合格レポートをもらわないと通関できないのです。弊社では海外の検査機関を使用しています。ちなみに厚生省にこの前電話したら実際に認可をしているのは海外なので実際に調査しているのは外務省が担当しているそうです😊

  • CMAラボラトリー 👉弊社のメイン検査機関
  • SGS
  • ビューロベリタス
  • Intertek
  • HKSTC

などなどこれは香港にある検査機関です😊

厚生省が認可した検査機関(参考)

 https://www.mhlw.go.jp/topics/yunyu/5/index.html

通関するときのポイント

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私は、乙仲さんを通して輸入しているので通関する時は合格レポートを乙仲さんに提出するだけです😊あとは全てやっていただけるので任せています。

ですが、たまに以下のようなことでレポート内容を聞かれることもあります。

税関「このレポートで質問があります。このcadmiumの基準値は>30(mg/kg)で合格しているのですが、他のサンプルは全て>0.05なのにこのサンプルだけカドミウムは1mg検出されています。なぜでしょうか?」

ふみ「えーと、試験内容に関しては全て検査機関にお願いしてありますので結果だけ見ていただけると助かります。(合格してるのになぁ・・・)」

税関「お答えください。」

ふみ「コンタミネーションが考えられます...かね。」

税関「そうですか。わかりました。」

結果は無事に通関できましたが、たまに合格レポートを出しているのにすごい質問攻めに合います。もちろんアレルギーが重症のかたには命に関わることも有り得ますので😭

 

※コンタミネーションとは・・・混入。ものを作ったりする環境などでいろいろなものを作っていると例えばAの商品を作ったあとにBの商品を作る、そのあとCの商品を作るなど、それぞれの商品の素材が違ったりすると思いがけない素材が混入してしまうことがある。特に食品の場合、アレルギーある方がそれを摂取しようとしなくても摂取してしまう危険性があり、しっかりと生産ラインは掃除や洗浄をしていく必要がある。おもちゃならまだしも、本当の食品に対してはもっと厳しそうですね😨

 

以上、今回は食品衛生法検査についてお話ししましたが、ものを輸入するにはこのように試験レポートが必要な場合もありますので何を輸入するかを考えるときにも一緒に考えて見ていただけたらと思います😊

 

ではでは、この辺で。