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貿易事務の発注業務について

みなさんこんにちは、ふみです!

 

さて今回はメーカー貿易事務の仕事内容によくある「発注業務」についてお話ししていきます。

 

もはや発注業務は会社にもよりますが、一番行う仕事と言ってもいいかもしれません。

そこで今日は、私が行う海外工場へ発注するプロセスについてお話しいたします。

海外工場とのやり取りは日本と違いいつもより細かくチェックする項目が多いのでできるだけわかりやすく説明します。

 

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では今回お話しする内容はこちらです。

 

発注までのフロー

発注商品のチェック→

不良率をチェック→

工場へ見積もりや仕様をチェック→

他国情報の確認→

最終的な発注内容をもう一度確認→

工場へ発注

     

このような流れでお話ししていきまね。

 

 

今回は、新規商品ではなくすでに何度も生産している商品をリピートする場合で考えてみます。

 

まず商品を発注する時は、このような手順で行っていくんですね。

 

発注はただ商品を発注するだけかと思われがちですが、海外と取引する場合はミスや重大な事故が起こらないよう細かくチェックすることが多いです。

今回は私が行う発注までの流れを説明しますので参考にどのような流れで発注をするかをお話ししていきます。

 

では1つずつ見ていきましょう。

 

ポイント其の1 発注商品のチェック

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まず発注する商品のチェックですが、分かっていても自分が何を注文するのかを再確認します。何度もやっていても必ず商品の詳細は確認しましょう。

 

例えば、リュックサックを注文する場合でお話しします。

数ある商品の中、どのリュックサックのことなのか、この色でいいのか、このサイズかなどなど、会社によっては複数種類があったりしますよね。

 

ここでわかっていても必ず商品の詳細をチェックをすることが大事です。社内で確認しあいながらまずは自分の頭にその商品の情報をしっかり入れておきましょう。初歩中の初歩ですが、必ず「この品番、この特徴の商品を発注するんだ」と商品を頭に思い浮かべます。最初の頃はしっかりとやりますがだんだんと忘れがちになり、「あ、この商品の発注じゃなかった」というミスも生じることがあります。

なれてくると間違うことがあるのでケアレスミスをここでつぶしておくのが大事なんですね。

 

ポイントその2、商品不良率をチェック

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次に重要なのが商品の不良率の確認です。たいていの工場は大量の不良を出すことは珍しいですが中には多く不良を出してしまうところもあります。

 

工場は何千社何万社もあります、工場全体のシステムがうまく仕組みとして作動していなかったり、コミュニケーションが取れていないところがあったりとどうしてもそういうことが起こるのは当然なんですね。

 

 

ですが、実はその中でも日本人と海外の人の価値観の違いから起こる原因も多々あります。それは日本人の思う不良と海外の方が思う不良がお互いに違うことが多いからです。

日本人は海外の中でも細かい方だと言われています。性格上仕方がないところもありますが、その日本人が思う不良内容が工場側にとって厳しすぎることもあります。

 

例えば衣料品のほつれなど、高級品でなく、少しのものであれば全然不良ではありませんよね。それをしつこく不良だと騒ぐのはスマートではありません。

 

商品の生産過程上でどうしても起こる現象は必ずあるんですね。

あまりにも常識から逸脱していなければ、できるだけそれは許容範囲としてあげましょう。

 

また日本でも難しいとは思いますが、営業の方も海外工場の方の意見、生産や商品ついては詳しく知っておき、お客さんからもこれは不良ではないですか?と聞かれていても日本側でこれは不良ではないですよ。と言うことをお客さんへ伝えることしつつ、少しずつ相手側に擦り合わせて、厳格なルールを緩めていくことも大事なんですね。

 

ですがそれでも悪い不良が多い場合もあります。工場が対応してくれるなら、無償分として多めにその商品をもらいましょう。発注する数量にもよりますがだいたい発注数に対して1%分を要求は可能なことが多いです。

 

またお互いにこの不良が多かったから次は注意してね〜。とか、こうすれば不良がなくなるのではないかなど意見を言い合いましょう。それによっていい商品が出来上がって洗練されていきます。お互いに気持ち良く仕事ができるいい点でもありますので言いたいことがあったら必ず意見を出し合いより良い商品作りができるといいですね。

 

ポイントその3 工場へ見積もりや仕様をチェック

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ここではこのリュックサック、仕様や素材を工場と擦り合わせていきます。必要であれば、見積もりも必要になってくるでしょう。こちらではわかっていてもたくさんの会社と様々な種類のバッグを作っている工場は、私たちの製品を忘れてしまっているかもしれません。それは仕方のないことです。

人間はロボットではありません、人の脳には限界があるので忘れてしまうことも当然あるんですね。

また工場にもよりますが、もしかしたら自分たちの商品に詳しい窓口の方や、工場の担当者がすでに退職している場合があります。海外では、数多くの会社また国と取引があるため、辞めたことを伝えることをしない場合もたくさんあります。

なので、いつもの担当者さんが辞めてしまったということも大いにありえます。

その場合はしっかりと後任の窓口の方と連絡を取り、また1から丁寧に商品について詳しく教えてあげましょう。引き継ぎもないことがありますので焦らずゆっくり行っていくのがいいんですね。

 

そして、長い間生産していないものを再発注する時は、値段が上がっているかもしれません。商品によって素材が違いますが、部材の値段はその発注時点での世界の供給や需要によって変動します。例えば、今は段ボールがたくさん使われますよね。ネット通販が普及してきたこの世界では、運ばれてくる注文された商品は段ボールがに入ってくるからです。

 

段ボールはパルプという素材でできています。その重要が高まり、供給が追いつかないと必然的にパルプの値段は上がっていきますよね。

 

もしかしたらリュックサックの値段も、リュックサックに使われている素材が高騰しているかもしれません。その際は工場も部材を手配するためによりお金を支払わないといけませんので、いつもより値段が上がっているということも珍しくないんですね。

 

また人件費も年々増加する国では、人件費のコストも単価に反映されますので値段の上がり下がりが大きい状況の場合は、見積もりを再確認してみましょう。

 

ポイントその4、他国情報の確認

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ここはポイントその3に続いて、工場に聞いてみることですが海外はもちろん日本とは違う気候、国情勢、国民性を持っていますよね。

例えば、インドだとお祭りも多く、また気候も、雨季が長かったり、暑期や乾期もあり地域によってもまちまちです。また働く人たちも日本のような会社システムがないところも多く、従業員全員が日雇いアルバイトというところもあるんですね。

なので、この仕事に一番重要な納期に関しては細心の注意を払う必要があります。

時期などによりいつもより多く生産時間がかかることもあるので、今は何月なのか、国民性はどうなのか、会社の雇用システムはどんな感じなのか。生産時期と祝日が被らないか、などよくよくチェックすることが大事です。

 

またその工場の商品がピークシーズンということもあります。例えば浮き輪とかです。夏に向けての出荷のため、冬によく生産するものですがそういった場合は冬季に注文すると、時間がかかりmいつもより長いリードタイム(生産期間)を告げられることもありますので、その工場のピークシーズンもしっかり頭に入れておきましょう。

 

ポイントその5最終的な発注内容を確認と工場への発注

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最後に今まで確認した発注数や不良率、工場の状況、季節などなど全て固まったら最終的な再確認をしましょう。抜け漏れはないかしっかり見てから発注します。

 

会社によって発注方法はまちまちですが、たいていは発注書を書いてメールで送信するやり方が多いと思います。

その方法であればメールにもわかりやすいようにまとめを書いてあげましょう。ですが、長文にならないのがコツです。

向こうには常に読みやすいメールを心がけてあげてください。きっとやりとりも英語だと思います。こちらも母国語ではないですが、向こうも母国語ではないかもしれません。

難しい英文は使う必要がない時は簡単な英語を並べてお互いの商品に対する理解を深めていきましょう。

 

それができればきっと相手も自分のことを信頼してくれるし、また一緒に仕事がしたいと思ってくれていい商売がお互いにできると思います。

 

最後になりますが、何かを発注する時は確認することがかなり多いです。

 

必ず一人では行わずに複数人で行いましょう。

 

どんな仕事でもそうですが、できるだけ周りを巻き込んで仕事をすることが大事です。一人で大量の情報を抱え込むには限界があります。冒頭でも言いましたが、人間はロボットではありませんよね。

 

ケアレスミスを防ぐ、また重大な事故を招いてしまわぬようにみんなで協力してあげましょう。もし確認担当である上司の方がこの動画を見ていたら、必ず一緒に見てあげてくれるととても嬉しいです少し面倒や責任などがあるかと思いますがみんなで支えてあげるがいい会社でありチームです。

 

毎日楽しく働けたらとても気持ち良く仕事ができますよね。

1つの商品はみんなで作り上げましょう。

 

では今回は発注までの流れについての記事でした。

ご参考になればとても嬉しいです。

 

ではではこの辺で。